一向宗が重宝々々ー出典?【索引】一向一揆、改作法、前田利常、門跡、御夜話集、地子、
気になる用語の索引として、このブログを書いているのだが、時折、ここに載っていたのか・・・。と出典を見つけ(何度目か、が多い)、安心して元へ戻し、次にどうだったか?がわからないことがままある。
タイトルの「門跡が重宝」もその一つ。
聞こうと思っても、聞く相手―研究者仲間がいなくなっていることもあるし、そう言ったという「前田利常」との関わりで研究者の姿を思い浮かべても、メッセンジャーとかメールとか無言やりとりが増え、かつてのように何でも電話とはいかない時代になっていることも思う。
何よりも、自分の満足のために、ひょっとしてものすごく忙しい時の中にいる人に聞いていいのか?もある。
ということで、多分「図書館叢書」のいずれかに載っていたはずの言葉、その原点メモは宿題・・・と。
しばし、本箱の叢書を探してみるが、その本そのものが見つからない。多分『微妙公御夜話』。
書斎と呼んでいる場所を何度も見るが見つからない。
別宅、最近「臥龍文庫」と呼ぶ建物へ行って探すが見つからない。
代わりに叢書の『咄随筆』『国事雑抄 上・中・下』『亀の尾の記』『三壺聞書』『三州奇談』『稗史集 上・下』『自他群書』『寝覚めの蛍』『加越能金砂子』が面白そうなので書斎へ持ってきた。若いころに買った本への回帰現象というか、新たな視点で読みたくなっている、ということなのだろう。
それらの中に「重宝」はなさそうなので、国会図書館のデーターに『御夜話集』がないか調べると、あった・・・。
とその時、ひょっとしたら部屋の中の本箱にあるのでは?
と思いつき、見ていくとあった。
ものを見たら、元のところに戻しておく・・・それが出来ずにウン十年。ともあれ見つけることが出来た。
次の文である。
一、伊藤内膳検知奉行致し候節、在々に一向宗有之、寺地被下罷在候。是等御取上、地子に被仰付候へば、大分之御銀上り可申と申上候へば、内膳合点せぬか、國の仕置大方門跡より被致、我等仕置は少分之事、一向宗が重寶々々と御意候由。
「微妙公御発語」『御夜話集 上編』石川県図書館協会刊 152P
「門跡が重宝」ではなく、「一向宗が重宝」だった。
それに、何度も農政が変わっており、普通の一向宗(真宗)寺院、道場は「地子地」だった。「地子米」の語があり、今も、当地ではなまってジュシュマイと言っている。