蓮如上人、一向一揆非難の書状。【索引】お叱りの御文、兵戈無用、金沢専光寺、七尾光徳寺
今朝の北陸中日新聞に、次の記事が載った。
蓮如上人は仏法を歩む方である。どんな理由であろうと、いのちの奪い合い、この世で教えに会えなくなる「いのち」を粗末に為されるわけがない。
「仏所遊履 国邑丘聚 靡不蒙化 天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起 国豊民安 兵戈無用」
とある。
「仏所遊履」をなさっていたのが蓮師であり、門信徒である。
仏教国、真宗王国的な精神風土となっていった元禄期の仇討ちは、戦国期以降最後の武力闘争であり、以降、幕末までいのちの奪い合いは行われなかった。
それぞれの「義」を越えた尊い時が、200年以上も続いたのだ。
発見があるとすれば、「一揆」を起こさせないものであるのは当然であって、いい史料が公になったものだ。
文中に載る
「お叱りの御文」は金沢専光寺、七尾光徳寺(元木越)に伝わる。
「於諸門下 企悪行之由其聞在之 言語道断之次第也 所詮 向後 於如此之致張行之輩者 永可放聖人之御門徒(光徳寺書状には御門徒中) 此趣堅可有成敗者也 謹言
七月四日 蓮如(判)
専光寺江(光徳寺門徒中)」