蓮如上人、一向一揆非難の書状。【索引】お叱りの御文、兵戈無用、金沢専光寺、七尾光徳寺

今朝の北陸中日新聞に、次の記事が載った。

蓮如上人は仏法を歩む方である。どんな理由であろうと、いのちの奪い合い、この世で教えに会えなくなる「いのち」を粗末に為されるわけがない。

大経(『仏説無量寿経』・真宗聖典P78)には

「仏所遊履 国邑丘聚 靡不蒙化 天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起 国豊民安 兵戈無用」

とある。

「仏所遊履」をなさっていたのが蓮師であり、門信徒である。

仏教国、真宗王国的な精神風土となっていった元禄期の仇討ちは、戦国期以降最後の武力闘争であり、以降、幕末までいのちの奪い合いは行われなかった。

それぞれの「義」を越えた尊い時が、200年以上も続いたのだ。

発見があるとすれば、「一揆」を起こさせないものであるのは当然であって、いい史料が公になったものだ。

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蓮如上人、一向一揆非難の書状(文)

文中に載る

「お叱りの御文」は金沢専光寺、七尾光徳寺(元木越)に伝わる。

「於諸門下 企悪行之由其聞在之 言語道断之次第也 所詮 向後 於如此之致張行之輩者 永可放聖人之御門徒(光徳寺書状には御門徒中) 此趣堅可有成敗者也 謹言

  七月四日           蓮如(判)

   専光寺江(光徳寺門徒中)」