富来郷土史研究会

今年最後の講義。20日(金)
前回は、あまり富来と関係のない話をしたので、今回は、福浦港御船歌を
幕府御座船歌、加賀藩御船歌の観点から徹底させてお話しした。

普通の船歌(酒田船歌など)とは全く別系統の謡曲・今様の流れを汲むのが御座船歌で
日本海側では、福浦港だけに数曲伝わっている(オオガスリはまだら、ゴンシュなどの名で伝わっている)。

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20日の門前から富来厳門方面

高爪山

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能登半島地震で下の鳥居が倒壊。
再建されてから初めて、鳥居を見た。
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鳥居があるが、高爪は能登12薬師の一つ、能登国33観音巡礼札所第25番札所である。


御座船歌は、音頭取りが歌い、一斉に他の歌方(水主)が3拍子・櫓を漕ぐ調子で唱和しながら歌い継ぐ。
幕府・各藩は海防のために、どんな状況であっても船を操作出来るよう、足軽身分程度の音頭取りを中心に船歌の訓練を欠かさなかった。


私は軍事面から船歌を考えていたが、たとえ仙台藩主の松島、加賀藩主の河北潟遊覧であっても、いつ何時、海や潟が荒れるか分からない。

日常の船遊びであってもー動き出したら止まらぬ船、一糸乱れぬ操作ーの視点も必要だと考えたのが、
聞きに来ておられた石田さんから、深海調査船の操舵に関する本をいただいたことによる。
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『愛する海』