2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

能登を冠する本ー韻文・小説・紀行編ー

『能登の荒磯』 水原秋桜子の紀行文と句。表紙は平家の旗印のイメージ。装丁・黒田桜の園。昭和33(1958)年、発行者:梶井重雄、七尾市立図書館内新鵜発行所。ハイヤーとジープでの能登紀行。時忠の墳で詠んだ「その墓に手触れてかなし星月夜」が名高い。則…

新書版 「能登」を冠した書物

『能登と加賀の板碑文化』昭和33年10月25日、石川県図書館協会発行。著者桜井甚一氏。桜井氏は、終戦間際には特攻隊員だったという。特攻隊にも航空機と魚雷( 人間魚雷といった )があった。桜井さんは人間魚雷の方だった。特攻に出る直前に終戦になり、先に…

今、手に入る「能登」を冠した本

「能登」を冠した本で、手にはいるのは『能登のくにー半島の風土と歴史ー』(北國新聞社:吉岡康暢、西山郷史編著、他25名)『能登燦々』(中日新聞社:藤平朝雄、渋谷利雄)が全般に亘り『能登の伝説人』(能登印刷出版部:瀬戸久雄、渋谷利雄)が、ややそれに…

『能登国三十三観音のたび』の紹介

今日の朝刊に『能登国三十三観音のたび』の紹介が載っていた(北國新聞)。少なくとも能登は藩政期まで一国であり、養老二年(718)からの古い歴史を持っている。しかも、能登半島は言うまでもなく日本海側最大の半島だ。半島の付け根に加賀があり、越中西半分が…

Vサインを送るシーサ

拡大すると、こうなる。26日。「山岸政仁さんの賀状には両手でVサインをしている陶製の獅子犬?が印刷されている(イメージが、つかめないだろうから近々連絡を取って、お載せしたい)。」と書いた、その獅子犬・シーサーの写真である。山岸政仁さんとは、金…

海のモーツアルト

朝日新聞の「天声人語」を斜め読みしたら、「ベートーベンは偉大な音楽家で、モーツアルトは唯一の音楽家」だと書いてあった。ロッシィニーの言葉だそうだが、その後、30分ほど乗った車の中でも、同じ言葉をアナウンサーが語っていた。モーツアルトブームな…

犬、狛犬

今年は戌年。賀状には、様々な犬が踊っていた。絵も描けず、犬も飼っていないとなると、狙い目は狛犬だろう。外部で出会う造型の犬の写真を載せたものがあった。『北國文華』でしばらく連載した「古仏巡礼」で、古仏の写真を撮ってくださった山岸政仁さんの…

1月25日ー「寺正月」の報告 、天神終いー

20日の二十日正月で休み日が終わる地域が多い中で、加賀・能登は、今日を「寺正月」といっており、2月1日の重ねの正月前ではあるが、正月終(じま)いとしていた。加賀藩主・前田家の先祖を祀るとされる天神飾り(天神画像や天神堂)は、今日まで飾られた。…

急転直下それとも電光石火

東京駅を歩いていたときだった。知り合いが「そこの階段は(避けよ…)」というので、ひょいと覗いた階段に何人もの人が座っていた。ビシッとネクタイをして…。リストラによって会社を首になり、家族にはそのことを伝えることが出来ず、いつものように出勤し、…

水に浸かった携帯ー11桁の番号

11桁は携帯電話の番号である。携帯には滅多にかかってこないし、かかっていても賑やかな場所だと呼び出し音がなっていても気づかない。それで、たまに開いてみると、一件着信とかになっている時がある。。今日、たまたまそれがあらわれた。使い慣れてないの…

橋本芳契氏からの手紙ー「北陸宗教文化」の時代ー

娘の学生時代にアルバイトとして図書カード作りを頼んだことがあった。その時、葛籠に入った手紙や、引き出しに入っている手紙以外にも、古い手紙がどこかにおいてあったらしく、まとめてビニール袋に納めていった。それが、いつからか本棚の隅っこに置いて…

本の分類・整理

本を整理しておかなければならない。分類は①永久保存。宗教書。古文書、古書。②出来れば残して置いて欲しいもの。イ、郷土史関係。ロ、基本文献となる全集。群書類従や日本歌謡集成の類。ハ、執筆者が知り合いである本。③古本屋に売るか、関係者に渡せばいい…

団子撒き、俳句と川柳

新聞記事によると、この15日穴水町甲〈かぶと〉黒崎白山神社で、明治以来の団子撒きが行われたという。いわれは、病が流行り、石の仏像を祀ったところ、治まり、それ以来団子撒きをするのだという。14日に紅、黄、緑、白の団子を3升分用意し、15日8時から大…

謹呈、恵存ー『新修門前町史 資料編6 民俗』の抜き刷り

門前町の景観3点赤神江崎。まもなくこの家の屋根はトタン葺きに替わった。桜滝ー深見地内。ドーンと「抜き刷り」が送られてきた。あと11日で町名が消える門前町からである。 どうしてこんなに重いのかと、いぶかりつつ段ボールを開けると、関わった章ごとに…

修士論文の行方ー「円空」の和歌ー

正・続群書類従や日本仏教全書などからカードを作り、塵添埃壒囊〈あいのう〉抄や清輔袋草紙の諸説に頷きながら修士論文をまとめた。その修論が手元にないのだから、下書きの下書きを綴じたものから想像するしかないのだが、論文名は「宗教歌の研究ー日本民…

ニー、ハオ、「その時歴史は動いた」ー大橋一章氏ー

昭和54年(1979)の夏、2週間中国に行ってきた。まだ一般の旅行は許可されておらず、学術調査の名目で訪ねた一行に紛れこんだのである。 内容は古代中国の仏教美術研究で、早稲田大学の美術ゼミの学部・大学院・卒業生の一行についていった。ついていったとし…

観光ボランティア

ボランティアでご活躍中の皆様には申し訳ないが、ボランティアという言葉が好きになれない。身動き取れないころ、ボランティアの人々をTVで見ながら、「ボランティア出来る幸せな人…」とうそぶいていたり、どこかの会議で、有償ボランティアと無償ボランテ…

あの猫はいずこ…

普段、猫の日向ぼっこエリア(本堂前の階段)には近づかないのだが、大雪の後始末で今日も近づいた。屋根雪が溶けて、樋(とい)に落ちる。樋の途中に3㌢ほどの丸い穴が開き、そこからかなりの雪解け水が落ちてくる。下から見ると雪の白い固まりが見えるのだ…

椿ー1月15日ー

もう椿が花開いている。観察してみるものだ。全く気づかない間に、こんなに花を開かせている。木は梅。写真じゃ分からないが、小さな蕾も見える。近くで撮ろうと長靴を履いて近づこうとするのだが、ガブッテ(方言ー靴が雪にもぐってしまい)長靴の中に雪が入…

小正月、本当は大正月、春近し。

15日。民俗学的うんちくを傾けてみたいところなのだが、そこの大問題はタイトルから想像していただくとして、今日は、ぽかぽか陽気。そこで、出会った光景を紹介。間違いなく春は雪の下に忍び寄っている。そして、うっかりすると、2月15日?と思ってしまうの…

能登にはすべてがありますよ。

能登の魅力を一言でいうと、どうなりますか。数日前、新聞記者さんに聞かれた。安易な質問だけれど、「色々あって一言では言えない」といったら逃げになる。日本海に突き出た最大の半島は、三方が海…、日本の原風景の全てがある。能登を知らずして人生終えて…

『能登国三十三観音のたび』出版、地域起こしの新聞記事

今朝の新聞には、能登・珠洲の地域おこし的な記事が目白押し。まず北國には「33観音ガイドブック、能登の魅力再興へ、能登ネットワーク全札所網羅」記事(PDF)北陸中日には7年経った珠洲のカジノ計画がどうなったかが、二面の上半分を貫き、別な場所で、珠…

世間虚仮

唯仏是真。「天寿国繍帳曼荼羅」に織り込まれた、聖徳太子の言葉と言われている金言。おそらくあれほど充実した日々を送られた方は他にないだろうと思われる太子でさえ、虚仮と受け止められた世だ。深刻に考えず、肩の力を抜いて…というところにつながってい…

キシュウ(起舟)、キッショ(吉書)、ゴキッシュウ関係書物

2001(平成13)年、七尾市史のお手伝いをすることになり、松浦さん宅に五郎さんの追弔にお伺いした。「あなたがおやりになったことを引き継ぎます」ぐらいの気持ちだった。結果的にほんの少し関わっただけだったのだが、その時に奥さんがくださったのがこの本…

起舟、キシュウ・ゴキッシュウ・キッショ。田打ち正月。

海 11日はキシュウ。回りが海ー港、湊に多くの舟が出入りし、漁業も当然盛んな能登では、キシュウに「起舟」を当て、休ませていた舟を起こし(という形を取る)、舟に旗を立て、船主・網元宅で宴を張る。海の門出式が伝統的に行われている。 田打ち正月 全国的…

滑ることもある

積雪のある、兼六園の坂をおりる途中、反対側に教え子が歩いているのに気づいた。「おー」とか何とかいいながら手を振り、しばらく下り、もう一度振り返った途端に滑って転んだ。転び方にも名があるのだろうが分からないので、密かに「都会雪知らず転び」と…

「雪下ろし」覚書

あちこちで「雪下ろし」が話題になっている。豪雪。地域住民でなく、他地区からも比較的若い人が応援に入り、雪下ろしの手伝いをしている、そういった映像も流されている。お怪我がないよう…。有名な38豪雪を始め、大雪には相当出会った。ある時期まで、年に…

阿弥陀山とお彼岸ーレイラインー

私の住んでいるところでは、太陽は冬至に最も海辺の軌跡を辿り、それから天心めざして、日の軌跡が長くなっていく。その中間の春秋彼岸の中日には西にある小山の真上から日が沈んでいく。夕陽の中に山が浮かぶ様子は、浄土の荘厳さを思わせ、その山を阿弥陀…

雪の定点観測と太陽

一昨日、昨日と、定点観測の写真は朝9時から10時の間に撮った。今日はその時間帯は晴れ間だった。なんと左の家の屋根の上に太陽があるではないか。完全に逆光になってしまう。観測を始めた一昨日、昨日と晴れ間がなかった為、太陽の位置を考えなかったのだ。…

渋谷利雄氏の本と写真

夕陽と冬の窓岩(輪島市町野町曽々木):写真渋谷利雄氏『能登燦々』6日に寄って行かれた渋谷氏は、「能登の祭り」写真で知られる。また、能登の「絵はがき」のかなりが渋谷氏の写真だ。『石川県祭り・行事調査事業報告書 石川の祭り・行事』においても、重要…